検索で見つかる記事を書き続けると、サイトへの訪問は少しずつ増えていきます。ただ、それだけでは相談や予約は思ったほど増えません。
検索から来た人は、同じ言葉で出てきた他社の記事も読んでいるからです。情報だけを比べられると、最後は料金と場所の比較になり、選ばれる理由が残りません。
人は情報にはついていきません。信念や理念を見せてくれる人にしかついていかない。
この記事では、なぜ理念が伝わる記事がファンを生むのかを説明します。検索流入を相談や予約に変えるためにどう書けばよいのかも、具体的な手順で説明します。
情報の記事と、理念の記事は役割が違う
集客のための記事には、2つの役割があります。一つは、お客様の悩みに答えて検索で見つけてもらう「情報の記事」です。
もう一つは、見つけてくれた人に「この会社に頼みたい」と思ってもらう「理念の記事」です。
情報の記事だけのサイトは、入口は広いのに、入った先で他社と区別がつきません。理念の記事だけのサイトは、共感は生まれても、そもそも検索で見つかりません。
両方があって初めて、検索から来た人が相談や予約に進みます。
理念が伝わると、何が起きるか
理念の記事を読んだ人は、問い合わせをする時点で、すでに「ここに頼みたい」と感じています。初回の相談が「比較のための質問」ではなく「お願いするための確認」になり、成約までの時間が短くなります。
考え方に共感して来た人は、料金の安さだけで他社と比べません。値下げで選ばれた店は、次の値下げでしか選ばれませんが、考え方で選ばれた店は、価格競争の外に出られます。
さらに、「何をしないか」まで書いておくと、考え方の合わない人は問い合わせの前に離れます。これは損失ではなく、対応の手間と、あとでのすれ違いを減らす効果があります。お客様の選択肢を絞る手伝いをすることが、理念の記事の役割です。
理念が伝わる記事の書き方
理念は、経営者本人が「書こう」とすると、きれいな言葉になりすぎて伝わりません。誰かが質問し、答えを書き起こす取材の形が向いています。
聞く質問は、次のようなものです。
- この仕事を始めたいちばん最初のきっかけ
- 忘れられないお客様と何があったか
- 判断に迷ったとき何を基準に決めているか
- お金になってもやらないと決めていること
- お客様に帰るときどんな気持ちになっていてほしいか
書くときは、「お客様に寄り添う」「誠実に対応する」という言葉を避けます。どの会社も使うので伝わりません。「初回の相談で、契約を勧めずに帰ってもらったことがある」のように、実際にあった場面で書くと記憶に残ります。
人は言葉ではなく行動を見ています。先に行動があり、次に言葉が来る。背中で伝える記事のほうが、理念を語る記事より信じられます。
一つの記事には、一つの出来事だけを入れます。短くて構いません。
情報の記事から理念の記事へ、道をつなぐ
検索から来た人が最初に読むのは情報の記事です。その記事の最後に、「この仕事への考え方」として理念の記事へのリンクを置きます。ここで初めて、情報を探しに来た人が、会社の考え方に触れます。
理念の記事を読んだ人は、次に「この人は誰か」を確かめに来ます。代表のプロフィールに、経歴だけでなく考え方の背景が書かれていると、信頼がつながります。そして理念の記事の最後にも、相談への出口を一つ置きます。
気をつけること
理念の記事は、共感を生む一方で、誇張が入りやすい種類の文章です。実際にあったことだけを書き、効果や成果を約束する表現は避けてください。記事の制作にAIを使う場合でも、取材は人が行い、経営者の言葉を確認したうえで仕上げます。
完璧な人物像は、かえって信じられません。迷った話、失敗した話、途中の話が入っているほうが、読んだ人は「この人も自分と同じ人間だ」と感じます。
情報の記事で見つけてもらい、理念の記事で選んでもらう。この二段構えができると、検索からの訪問が、相談や予約という形で残るようになります。
