検索で見つかる記事を書き続けると、サイトへの訪問は少しずつ増えていきます。ただ、それだけでは相談や予約は思ったほど増えません。

検索から来た人は、同じ言葉で出てきた他社の記事も読んでいるからです。情報だけを比べられると、最後は料金と場所の比較になり、選ばれる理由が残りません。

人は情報にはついていきません。信念や理念を見せてくれる人にしかついていかない。

この記事では、なぜ理念が伝わる記事がファンを生むのかを説明します。検索流入を相談や予約に変えるためにどう書けばよいのかも、具体的な手順で説明します。

FIG 01 / 2種類の記事情報の記事と、理念の記事情報の記事(入口)◎「腰痛に効くストレッチ」「相続の手続きの流れ」◎検索で見つけてもらう役割◎数が必要。100本単位で積む◎これだけでは他社と区別がつかない理念の記事(選ばれる理由)◎「なぜこの仕事を始めたか」「何をしないと決めているか」◎「ここに頼みたい」を生む役割◎数は少なくてよい◎これだけでは検索で見つからないVSPROGRESS
図1両方があって初めて、検索から来た人が相談や予約に進む。

情報の記事と、理念の記事は役割が違う

集客のための記事には、2つの役割があります。一つは、お客様の悩みに答えて検索で見つけてもらう「情報の記事」です。

もう一つは、見つけてくれた人に「この会社に頼みたい」と思ってもらう「理念の記事」です。

FIG 02 / 2つの役割情報の記事と理念の記事、両方が要る共感は生まれるが、見つからない考え方に触れた人は頼みたくなる。ただ、検索で見つけてもらえない見つかって、選ばれる検索で見つけてもらい、「この会社に頼みたい」と思ってもらう。相談や予約に進む見つからず、選ばれない入口がなく、選ばれる理由もない入口は広いが、区別がつかない見つかっても、入った先で他社と区別がつかない情報の記事なし情報の記事あり理念の記事なし理念の記事ありPROGRESS
図2右上の状態になって初めて、相談や予約に進む。

情報の記事だけのサイトは、入口は広いのに、入った先で他社と区別がつきません。理念の記事だけのサイトは、共感は生まれても、そもそも検索で見つかりません。

両方があって初めて、検索から来た人が相談や予約に進みます。

理念が伝わると、何が起きるか

理念の記事を読んだ人は、問い合わせをする時点で、すでに「ここに頼みたい」と感じています。初回の相談が「比較のための質問」ではなく「お願いするための確認」になり、成約までの時間が短くなります。

考え方に共感して来た人は、料金の安さだけで他社と比べません。値下げで選ばれた店は、次の値下げでしか選ばれませんが、考え方で選ばれた店は、価格競争の外に出られます。

さらに、「何をしないか」まで書いておくと、考え方の合わない人は問い合わせの前に離れます。これは損失ではなく、対応の手間と、あとでのすれ違いを減らす効果があります。お客様の選択肢を絞る手伝いをすることが、理念の記事の役割です。

FIG 03 / 何が起きるか理念が伝わると、相談の質が変わる01読む前料金と場所で比べる。値下げでしか選ばれない02理念の記事を読む考え方に触れ、「何をしないか」も知る03問い合わせ比較の質問ではなく、お願いの確認04成約と継続価格競争の外で、長く続く合わない人は問い合わせの前に離れる。それは損失ではなく、すれ違いの予防PROGRESS
図3理念の記事は、お客様の選択肢を絞る手伝いをする。

理念が伝わる記事の書き方

理念は、経営者本人が「書こう」とすると、きれいな言葉になりすぎて伝わりません。誰かが質問し、答えを書き起こす取材の形が向いています。

聞く質問は、次のようなものです。

  • この仕事を始めたいちばん最初のきっかけ
  • 忘れられないお客様と何があったか
  • 判断に迷ったとき何を基準に決めているか
  • お金になってもやらないと決めていること
  • お客様に帰るときどんな気持ちになっていてほしいか

書くときは、「お客様に寄り添う」「誠実に対応する」という言葉を避けます。どの会社も使うので伝わりません。「初回の相談で、契約を勧めずに帰ってもらったことがある」のように、実際にあった場面で書くと記憶に残ります。

人は言葉ではなく行動を見ています。先に行動があり、次に言葉が来る。背中で伝える記事のほうが、理念を語る記事より信じられます。

一つの記事には、一つの出来事だけを入れます。短くて構いません。

FIG 04 / 書き方伝わらない書き方と、伝わる書き方項目伝わらない伝わる作り方経営者が自分で「書こう」とする誰かが質問し、答えを書き起こす取材の形言葉「寄り添う」「誠実に」。どの会社も使う「契約を勧めずに帰ってもらった」実際の場面分量理念を全部まとめた長い一本一つの出来事につき、短い一本人物像完璧な成功者迷った話・失敗した話・途中の話がある根拠言葉で語る先に行動、次に言葉。背中で伝えるPROGRESS
図4人は言葉ではなく行動を見ている。

情報の記事から理念の記事へ、道をつなぐ

検索から来た人が最初に読むのは情報の記事です。その記事の最後に、「この仕事への考え方」として理念の記事へのリンクを置きます。ここで初めて、情報を探しに来た人が、会社の考え方に触れます。

理念の記事を読んだ人は、次に「この人は誰か」を確かめに来ます。代表のプロフィールに、経歴だけでなく考え方の背景が書かれていると、信頼がつながります。そして理念の記事の最後にも、相談への出口を一つ置きます。

気をつけること

理念の記事は、共感を生む一方で、誇張が入りやすい種類の文章です。実際にあったことだけを書き、効果や成果を約束する表現は避けてください。記事の制作にAIを使う場合でも、取材は人が行い、経営者の言葉を確認したうえで仕上げます。

完璧な人物像は、かえって信じられません。迷った話、失敗した話、途中の話が入っているほうが、読んだ人は「この人も自分と同じ人間だ」と感じます。

情報の記事で見つけてもらい、理念の記事で選んでもらう。この二段構えができると、検索からの訪問が、相談や予約という形で残るようになります。

FIG 05 / 道のつなぎ方情報の記事から理念の記事へ、道をつなぐ情報の記事検索で見つかる理念の記事へ記事の最後にリンクプロフィールこの人は誰かを確かめる相談の出口一つだけ置く見つけてもらい選んでもらうPROGRESS
図5情報で見つけてもらい、理念で選んでもらう二段構え。