「ホームページはあるのに、ランディングページも必要なのですか」という質問は、店舗の経営者の方からよく受けます。答えは、店舗の状況によって変わります。

必要な店舗もあれば、いまのホームページを少し直すだけで十分な店舗もあります。判断の物差しは一つで、「そのページを見た人に、何をしてほしいか」が一つに絞れているかどうかです。

この記事では、ホームページとランディングページ(以下LP)の役割の違いを整理します。そのうえで、LPを作るべき店舗、作らなくてよい店舗、作るなら何を載せるべきかを説明します。

FIG 01 / 役割の違いホームページとLPは、役割が違うホームページ◎店舗の全体像を伝える◎目的も出口も複数ある◎検索から来る人の受け皿◎信頼を支える土台(店舗そのもの)ランディングページ◎目的を一つに絞る◎出口は一つ。他ページへのリンクは置かない◎広告やキャンペーンの着地に使う◎特定の商品のための玄関VSPROGRESS
図1どちらが良いかではなく、役割が違う。両方あってよい。

ホームページは「全体像」、LPは「一つの行動」

ホームページは、店舗の全体像を伝える場所です。メニュー、料金、スタッフ、アクセス、お知らせ、ブログなど、いろいろな目的の人が訪れ、それぞれが必要なページへ進みます。検索から来る人の受け皿にもなり、店舗の信頼を支える土台です。

FIG 02 / 全体像と行動ホームページとLP、5つの違い項目ホームページLP役割店舗の全体像を伝える目的を一つに絞る訪れる人いろいろな目的の人。検索の受け皿にもなる「初回体験の予約」など、一つの目的の人載せるものメニュー・料金・スタッフ・アクセスなど全部目的に必要な情報だけを一枚に出口複数。必要なページへそれぞれ進む一つだけ。他ページへのリンクは置かない店でいえば店舗そのもの。信頼を支える土台特定の商品のための玄関一枚目の画面で誰向けの何かが伝わらなければ、読まれないPROGRESS
図2全体像を伝える店舗と、一つの行動のための玄関。

LPは、目的を一つに絞ったページです。「初回体験の予約を増やす」という目的なら、そのために必要な情報だけを一枚に並べ、出口も予約の一つだけにします。他のページへのリンクはあえて置きません。

店でいえば、ホームページが店舗そのもので、LPは特定の商品のために用意した玄関です。玄関に入った人は3秒で「自分のための場所か」を判断します。一枚目の画面で誰向けの何かが伝わらなければ、それ以上は読まれません。

LPを作ったほうがよい店舗

広告を出している、または出す予定がある店舗は、LPを作る価値があります。

広告で「初回半額」と伝えたとします。着地したホームページのトップにその言葉がなければ、クリックした人は探す手間を嫌って帰ります。広告の言葉と着地ページの言葉をそろえるには、広告専用のページが要ります。

次のような店舗も、LPが向いています。

  • 期間限定のキャンペーンや、新しいメニューの予約を集中的に増やしたい店舗
  • 来店前に他店と比較される業種で、選ばれる理由を一枚で伝えきりたい店舗
  • ホームページが会社案内型で予約までの道のりが長い店舗
FIG 03 / 要不要LPが要る店舗、要らない店舗LPは不要常連中心で予約導線が短いなら、そのままでよいLPを作る広告の言葉と着地ページの言葉をそろえるために必要まずホームページの出口を直す出口を一つに絞り、スマホで押しやすい位置に置くほうが早いLPを作り、ホームページも直す広告はLPで受け、検索はホームページで受ける広告を出さない広告を出す・出す予定ホームページの出口が整っているホームページが会社案内型PROGRESS
図3広告を出すかどうかが、いちばん大きな分かれ目。

LPを作らなくてよい店舗

一方で、次のような店舗は、LPを作る前にホームページの手直しで済むことが多いです。

  • 常連のお客様が中心で、新規のお客様を広告で集める予定がない店舗
  • ホームページの予約ボタンが目立つ位置にあり、予約までの流れが短い店舗
  • メニューが一つでホームページ自体がすでにLPに近い店舗
FIG 04 / 作らない場合LPを作らなくてよい3つの店舗手直しで済む店舗出口を一つに絞り、スマホで押しやすい位置にボタンを置くCASE 01常連のお客様が中心新規のお客様を広告で集める予定がないCASE 02予約ボタンが目立つ位置にあるホームページの予約までの流れが短いCASE 03メニューが一つホームページ自体が、すでにLPに近いPROGRESS
図4当てはまる店舗は、LPより出口の手直しが早く効く。

この場合は、ホームページの出口を一つに絞り、スマホで押しやすい位置にボタンを置きます。そのほうが、新しくLPを作るより早く効きます。

作るなら、「どうなれるか」の順番で載せる

LPに載せる内容は、上から順に、お客様が知りたい順番で並べます。最初の画面では、誰向けの店で、どんな悩みがどう変わるかを一言で伝えます。「何ができるか」ではなく「どうなれるか」です。

次に、選ばれる理由を3つ程度に絞って書き、初回の料金と、その中で何をするかを明記します。

お客様の声は、来店前の不安がどう変わったかが分かるものを写真つきで載せ、予約から当日までの流れを3〜4段階で示します。場所、営業時間、駐車場の有無など、来店の障害になる不安も消しておきます。

そして出口です。予約、LINE、電話のうち、進んでほしいものを一つ決めて、ページの途中と最後に置きます。

LINEと電話番号を並べる形は問題ありません。ただし、「予約と問い合わせと資料請求」のように進む先が違う出口を並べるのは避けてください。

ページの中で迷ったお客様には、「些細なご質問でも、LINEからどうぞ」と問い合わせの道を残しておきます。すると、迷いがそのまま離脱にならずに済みます。

FIG 05 / 載せる順番店舗のLPに載せる内容と順番01どうなれるか誰向けで、悩みがどう変わるか。3秒で伝える02選ばれる理由3つに絞る03料金と流れ初回の料金、含まれるもの、予約から当日まで04声と不安の解消写真つきの声、場所・営業時間・駐車場05出口を一つ予約・LINE・電話のどれか。途中と最後に置く迷った人には「些細なご質問でもLINEからどうぞ」の道を残すPROGRESS
図5お客様が知りたい順番で並べ、最後に一つの出口へ。

ページの魅力は、提案の魅力で決まる

最後に、LPを作る前に考えてほしいことがあります。ページのデザインを磨いても、そこに載っている提案そのものが魅力的でなければ、予約は増えません。

初回の体験で何が分かるのか、通い続けるとどう変わるのか、なぜこの店なのか。この提案を先に固めてから、それを伝えるためにLPを作ります。

ページを作ること自体が目的にならないように、増やしたい数字と、伝えたい提案を先に決めてから判断してください。

FIG 06 / 作る前LPを作る前に決める5つのこと増やしたい数字は何か(初回予約・体験・来店)初回の体験で何が分かり、通うとどう変わるかなぜこの店なのか、3つで言えるか出口は一つに決まっているか広告の言葉と、ページの最初の一言はそろっているかPROGRESS
図6提案が固まってから、それを伝えるためにページを作る。