集客に使える予算が月に5万円の会社と、50万円の会社では、最初にやるべきことが違います。

ところが、集客の情報の多くは予算の前提を書いていません。そのため、少ない予算で広告から始めて何も分からないまま終わることがあります。十分な予算があるのにサイトの手直しに数か月かけてしまうこともあります。

この記事では、月の集客予算を5万円、20万円、50万円の3段階に分け、それぞれで何を優先すべきかを整理します。金額は当社が相談を受けるときの目安で、業種や地域によって前後します。

FIG 01 / 予算別の優先順位月5万・20万・50万円で、最初にやること月の予算集中すること任せることやらないこと5万円出口の整備・ビジネスプロフィール・自分で書く記事サイトの手直しの相談を一度だけ広告(数日で消える)20万円記事の継続公開+少額の広告テスト記事・ページの制作全額を広告に回す50万円広告専用LP+問い合わせ後の自動案内広告運用・LP制作・配信設計日予算を一気に上げるPROGRESS
図1金額は当社の目安。業種や地域で前後する。

予算に関係なく、最初に確認すること

どの予算でも、最初に確認してほしいのが「問い合わせや予約に進む出口が整っているか」です。

  • サイトを開いた人が、何をすればよいか迷わずに分かるか
  • スマホでボタンが押しやすいか
  • 電話番号をタップすれば発信できるか
FIG 02 / 最初の確認予算を使う前に、先に整える順番01出口を確かめる迷わず分かる・スマホで押しやすい・電話がタップで発信02戻る仕組みを整えるいまのお客様がもう一度来る仕組み。費用は新規より小さい03それから新規の集客増えた訪問を取りこぼさない状態で、予算を使う出口が整っていないと、増えた訪問がそのまま帰ってしまうPROGRESS
図2新規を追う前に、出口と戻る仕組みを整える。

ここが整っていない状態で集客に予算を使うと、増えた訪問がそのまま帰ってしまいます。

もう一つ、先に知っておいてほしい数字があります。新しいお客様を一人獲得する費用は、既存のお客様にもう一度来てもらう費用の何倍もかかります。目安として5倍から7倍と言われます。

予算が少ないほど、新規の集客より先に、いまのお客様が戻ってくる仕組みと、来た人を取りこぼさない出口を整えます。そのほうが、投じた費用の戻りは大きくなります。

月5万円:自分の手で動かせる資産を積む

月5万円の予算は、広告に回すと数日で消えてしまう金額です。この段階では、費用のかからない資産を自分の手で積み上げることに集中します。具体的には、次の3つです。

  • Googleビジネスプロフィールを整え、写真と営業情報をそろえ、口コミをお願いする仕組みを作る
  • お客様からよく聞かれる質問を、一つずつ記事にしてサイトに載せていく
  • サイトの出口を一つに絞り、予約や問い合わせのボタンを目立つ位置に置く

予算の使い道としては、サイトの手直しや、記事の構成づくりを専門家に一度だけ相談する費用に充てるのが現実的です。記事の執筆そのものは、自分の言葉で書いたほうが理念が伝わり、あとで資産として残ります。

FIG 03 / 新規と既存新規を追う前に、戻ってくる仕組みと出口新規のお客様を一人獲得△費用は既存の5〜7倍かかる△広告を止めると止まる△信頼ゼロから始まる△予算が少ないほど割高になる来た人を逃さず、戻ってもらう◎出口を整えるだけで問い合わせが増える◎口コミ・記事は残って働く◎一度来た人は信頼が残っている◎少ない予算ほど戻りが大きいVSPROGRESS
図3予算が少ないほど、右側から手をつける。

月20万円:記事の制作を任せ、少額の広告で確かめる

月20万円になると、記事やページの制作を外に任せながら、少額の広告テストを同時に回せます。この段階のポイントは、資産の積み上げと、早い検証を並行させることです。具体的には、次の3つです。

  • 検索需要を調べ、狙う言葉に答える記事を月に数本、継続して公開する
  • 1日3,000〜5,000円ほどの少額で広告を出し、どの言葉や写真に反応があるかを確かめる
  • 広告で反応のあった言葉を、記事の見出しやサイトの文章に反映する
FIG 04 / 月20万円月20万円:積み上げと検証を並行01記事を月に数本公開狙う言葉に答える記事を継続02少額の広告で確かめる1日3,000〜5,000円で反応を見る03反応した言葉を戻す記事の見出しとサイトの文章へ半分は残るものに使うPROGRESS
図4記事と広告を回し、半分は残るものに使う。

この予算帯でよくある失敗は、20万円をすべて広告に回してしまうことです。広告は止めた瞬間に効果が消えるため、毎月20万円を払い続ける前提になります。半分は残るものに使うと決めておくと、半年後の姿が大きく変わります。

月50万円:広告を本格化し、問い合わせ後の流れを仕組みにする

月50万円の予算があれば、広告を本格的に運用しながら、問い合わせの後の流れまで仕組みにできます。具体的には、次の3つです。

  • 広告専用のランディングページを用意し、広告の言葉とページの言葉をそろえる
  • 問い合わせや資料請求のあとに自動で届く案内を設計し、返信の遅れによる取りこぼしを防ぐ
  • 記事の制作を継続し、広告からの集客と検索からの集客の比率を毎月確認する

この段階で気をつけたいのは、予算を一気に増やさないことです。当たった広告に気をよくして日予算を何倍にも上げると、獲得の単価が崩れ、資金繰りまで苦しくなります。広告費は蛇口です。開けるときも、少しずつ開けます。

FIG 05 / 蛇口の開け方広告費は蛇口。開けるときも少しずつ一気に上げるテスト5倍に単価崩れ資金繰り当たった直後に日予算を何倍にも上げ、獲得単価が崩れる少しずつ上げるテスト+3割+3割+3割1〜2週間ごとに2〜3割ずつ。単価を見ながら開ける仕組みの模式図。実際の金額を示すものではありませんPROGRESS
図5開けるときも閉めるときも、蛇口は少しずつ動かす。

予算が増えても、順番は変わらない

3つの段階を見比べると、やることの順番はどの予算でも同じだと分かります。出口を整え、資産を積み、広告で確かめ、問い合わせ後の流れを仕組みにする。予算が増えると、この順番を進める速さと、外に任せられる範囲が広がるだけです。

いま使える金額で、この順番のどこまで進めるか。それを決めることが、最初にやるべき集客施策を選ぶことと同じ意味になります。

FIG 06 / 順番予算が増えても、順番は変わらない01出口を整える02資産を積むビジネスプロフィール・記事03広告で確かめる少額で反応を見て、言葉を戻す04流れを仕組みに問い合わせ後の案内を自動化予算が増えるほど、進む速さと任せられる範囲が広がるPROGRESS
図6いま使える金額で、この階段のどこまで進めるかを決める。