サイトを作ったのに問い合わせが来ない。この相談を受けたとき、当社が最初にやるのは、サイトのデザインを見ることではなく、原因がどこにあるかを切り分けることです。
問い合わせが来ない原因は、大きく3つに分かれます。
- そもそも人が来ていない「アクセス」の問題
- 来ているのに出口にたどり着けない「導線」の問題
- 出口は見えているのに進む気になれない「信頼」の問題
この3つは直し方がまったく違います。アクセスの問題なのにデザインを直しても増えませんし、信頼の問題なのに広告を増やしても費用が消えるだけです。
まず、3つの数字を用意する
切り分けに必要な数字は3つだけです。
- 月間の訪問数
- 問い合わせフォームや予約ページなど出口にあたるページの閲覧数
- 実際に送信や登録や電話に至った数
アクセス解析と問い合わせの記録があれば集められます。数字がそろっていない場合は、数える仕組みを作ることが最初の作業になります。特に電話は数え忘れやすいので、着信の記録か、サイト用の番号を用意してください。
集客を「数字のゲーム」にします。すると、感覚で決めていた「広告が悪い」「サイトが古い」という判断が、数字で裏づけられるか外れるかが分かります。外れた場所を直しても、問い合わせは増えません。
原因1:アクセスが足りない
訪問数そのものが少ない場合、導線や内容を直しても問い合わせは増えません。目安として、月の訪問数が数百に届いていないなら、まずアクセスの問題を疑ってください。
訪問した人のうち問い合わせに進む割合は、業種にもよりますが数%あれば良いほうです。母数が100人なら、割合を上げても問い合わせは数件にしかなりません。
この場合の直し方は、入口を増やすことです。次の3つを確認します。
- 「地域名+サービス名」で検索されたときに表示されるページがあるか
- 地図検索に店舗が出ているか
- 広告を出しているか
多くの場合、お客様が検索する言葉に答えるページが足りていません。
原因2:導線が切れている
訪問数はあるのに、出口ページの閲覧数が極端に少ない場合は、導線の問題です。サイトに来た人が、どこへ進めばよいか分からずに帰っています。
問い合わせへのリンクがフッターにしかない。予約、問い合わせ、資料請求、LINE登録と出口が4つも5つも並んでいて迷う。スマホで見るとボタンが小さい。サービスの説明ページから、そのサービスの予約に直接進めない。こうした状態です。
直し方は、出口を一つに絞り、すべてのページの見える位置に置くことです。人は迷った瞬間に離れます。交通整理をして、進む先を一本にするだけで、出口ページの閲覧数は動きます。
原因3:信頼が足りない
出口ページまでは来ているのに、送信や登録に進まない場合は、信頼の問題です。お客様は「ここに頼んで大丈夫か」を最後に確認していて、その材料が足りないと手が止まります。
確認しているのは、次の5点です。
- 料金がいくらか
- 誰が対応するのか
- 他の人はどうだったか
- 問い合わせたあと何が起きるか
- フォームが長すぎないか
直し方は、出口の直前にこれらの材料を置くことです。料金の目安、担当者の顔写真と紹介、お客様の声や事例、問い合わせ後の流れと返信までの時間を、フォームのすぐ上に並べます。
フォームは名前と連絡先と一言だけに減らし、詳しい話は返信のあとで聞きます。
さらに「些細なご相談でも構いません」の一言を添えてください。迷っているお客様に問い合わせをしてもらい、誠実に答えると、その半分近くが前に進みます。
直す順番は、後ろから
3つの原因が重なっている場合は、後ろから直します。信頼、導線、アクセスの順です。理由は単純で、先にアクセスを増やしても、導線と信頼が整っていなければ増えた分がそのまま帰ってしまうからです。
逆に、出口の周りを整えてからアクセスを増やせば、増えた訪問がそのまま問い合わせに変わります。上流の穴をふさぐと、その下の数字は費用を増やさずに増えます。
月に一度、3つの数字を並べて見る習慣がつくと、「今月はどこが詰まっているか」が一目で分かるようになります。問い合わせが来ない理由を感覚で決めるのをやめる。それだけで、直す場所を外す回数はかなり減ります。
